整体は危険?受けないほうが良い整体も存在する
整骨院や整体院は年々増加傾向にあり、特に首都圏においては大抵の街に一つ以上お店を見かけるような規模になってきました。
ひとつひとつの整体院で施術方法や理論が異なり、正直「どこにいけばいいか分からない」という状態の人も少なくありません。
当店にもそういった問い合わせも多く、実際に来店している方に聞いても同じ様な答えが高確率で帰ってきました。
とくに整形外科分野(医学分野)においては「整体は危険が多く、辞めておいたほうが良い」という意見はとても多いように思います。
もちろんすべての整体が危険なわけではないのですが、それを知るには少々歴史を振り返る必要があります。
「整体」と名乗る危険行為の横行
身体を整えると書いて整体。整体の歴史を遡れば2000年以上前から中国にて行われ始めています。
しかし、姿を変えたのは主に戦後からでありそれ以前と以降においては同じ整体でも全く内容も、考え方も違うといって良いでしょう。
明治以前の整体とは、主に東洋医学を用いた食事、漢方を含んだ総合的な生活に対する施術でした。
施術も鍼やお灸を主に用いたものであり、もちろん資格などはありませんが長期間の修行と勉学を行ったものにしか出来ない専門的なものでした。
「病気を良くするには身体そのものを正しく導いて変えていかなければいけない」という考え方からくる施術が主であり、先人達の経験や積み重ねてきた歴史を施術に反映させてきたわけです。
それが19世紀に入り、科学研究の発展と世の中の需要から、いわば「対症療法」という考え方が広く一般的になってきます。
元々は戦争によって負傷した人を死なせない為に現場において救急救命を行うというところから発展し今の医学の雛形を作っていったわけです。
そんな中で対症療法は広く大衆にも浸透していきます。
いわゆる「痛いところを揉むと痛みが和らぐ」や「温めることで痛みが和らぐ」といったものです。
さらには電気療法や超音波、カイロプラクティック等々様々な技術が確立されていきました。
対症療法において求められる効果としては、「すぐに痛みが取れないといけない」というものがあり、これが弊害となり刺激量の多い施術が求められるようになってきます。
整体分野においては、強刺激と言われる強い刺激を加える施術であったり、関節の位置を強制的に変化させる施術などが増えてきます。
そういった技術が乱立してくることにより、次に増えてくるのが「事故」です。
特に事故が多く訴訟まで発展している施術法が「ボキボキ整体」であり、過去には何百件という事故の判例が存在します。
というのも関節をボキボキすることで関節周りの軟組織に損傷が生じ、関節内出血や靭帯の損傷、脊髄損傷、神経の逸脱等様々な問題が生じます。
それにより重篤なケースでは失語や耳鳴りなどの高次機能に影響を及ぼしたり、痛みが以前より深刻化してしまうなどの事例が過去数年を遡るだけでもたくさん出てきます。
次点で多いのがマッサージによる骨折です。
とくに強刺激による強いマッサージはその圧力により骨を折ってしまう、というケースがあり注意が必要です。
このような事例が相次げば、整体のような資格制度の整っていない施術を「危険」であると断ずるのは仕方がないと言えるでしょう。
整体院はどうやって選べばよいでしょう?
上記の事を踏まえ、整体院を選ぶ時に注意することはどんなことがあるでしょうか?
まずひとつ目は『施術者は資格を持っているのか?』という点です。
そしてふたつ目は『どういった施術を行っているのか?』です。
関節に問題のある場合はボキボキする整体は推奨されておりません。
そういった事を加味しながらご自分の大切な身体を預ける相手を見極めることも、身体の問題を取っていく上では大切になってきます。